執筆者:室蘭工業大学 学部3年 蛯名啓太
能登半島地震・能登豪雨災害ボランティア活動概要


2025年2月24日(月)~26日(水)、能登半島地震および能登豪雨災害の復興支援のため、石川県七尾市と輪島市でボランティア活動を行いました。男性5人・女性3人の計8人のメンバーで、レンタカー2台を使用しながら移動し、各地での作業に取り組みました。
能登半島を巡る中で、地震発生から1年以上経過しているにもかかわらず、復興の道のりはまだ遠いことを実感しました。ひび割れた道路や応急処置のみの舗装、通行止めや車線規制が至る所にありました。倒壊した家屋が手つかずのまま残されている場所も多く、特に北へ向かうほど被害の深刻さが顕著でした。山の斜面も大きく崩れ落ちており、地震だけでなく豪雨の影響も大きかったことが伺えました。
1日目(七尾市:住宅の後片付け・物品整理)

1日目は、公費解体を控えた住宅の後片付けを行いました。依頼者の意向で全て処分してよいとのことで、可燃物(紙類・布類・木材など)と不燃物(金属類・ガラス・小型家電など)を分別し、軽トラックで「ななかリサイクルセンター」へ搬入しました。また、住宅の壁が剥がれ落ちそうになっていたり、床が抜け落ちそうになっていたりと、作業には常に安全への配慮が求められました。
なかでも印象的だったのは、遺影や人形までも「全て捨ててほしい」と言われたことです。地震がなければ手放すことのなかったであろう大切な品々を運び出す作業には、何とも言えない気持ちが込み上げてきました。
2日目(七尾市:住宅の後片付け・物品整理)



2日目は別の住宅での片付け作業を行いました。まだ多くの生活用品が残る家で、家主の方と確認を取りながら、必要なものと不要なものを仕分ける作業を進めました。各部屋ごとに2~3人に分かれて作業しましたが、慎重な判断が求められたため時間を要しました。
また、1日目と2日目の受け入れ先である民間ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」では、非常に少ない人数で運営を行っており、ひっ迫した状況が続いていました。七尾市のボランティア依頼件数は20,000件以上に上りますが、2025年2月現在、完了しているのは約4,000件にとどまっています。加えて、ボランティアメンバーが日によって入れ替わるため、引継ぎ事項の伝達が十分に行えないケースも見受けられました。
また、ボランティア参加者の傾向として、時間的余裕のある20代の学生や50代以上の方が多い一方、平日の勤務等により十分な時間を確保することが難しいと考えらられる30~40代の参加は少数でした。金銭的・時間的ともに余裕のある年代/立場の方はそう多くないと考えます。
改めて現地での活動を通して、”みらいプロジェクト”の、「金銭的余裕のある大人と、時間のある学生を繋ぐ」という活動は、それぞれのジレンマを解消でき、被災地支援を実行に移す仕組みである、という点に気付き、素晴らしいテーマであると思いました。
3日目(輪島市:仮設住宅での炊き出し・イベント補助)


3日目は輪島市の仮設住宅で、炊き出しや念珠作成イベントの運営補助を行いました。炊き出しでは、温かいミートソースパスタやドリップコーヒーなどを提供し、避難生活を送る方々が少しでも安心できる時間を持てるよう努めました。
イベントでは、被災された方々と直接会話をし、地震当時の状況や今の気持ち、生い立ちなど様々な話を伺いました。半日で50名以上の方が訪れ、「今日は来てくれてありがとう」「また来てね」と何度も声をかけていただいたことが強く印象に残っています。こうした場が、被災者の方々にとって少しでもこころの支えになればと思います。
ボランティア活動外の学び
今回の活動を通じて、現地での経済支援の重要性も実感しました。ボランティアとして労働力を提供するだけでなく、現地で観光することも復興の一助になります。
私たちは実際に、地元のスーパーで買い物をし、自炊で朝食を作ったり、夕食を共にしたりすることで、少しでも地域の経済活性化に貢献できたのではないかと思います。また、メンバーの中にはほぼ初対面の人も多くいましたが、共に時間を過ごすことで仲間との絆を深める良い機会にもなりました。
能登半島は、有名な温泉、美味しい海鮮、伝統工芸品、そして温かい人々が魅力の地域です。こうした素晴らしさを全国の人に知ってもらい、観光を通じた支援が広がることも、復興の大きな手助けになるのではないかと思いました。

金沢の飲食店にて現地組全員で記念撮影総括
今回の経験を通じて、復興支援の重要性を改めて実感しました。能登半島では、依然として多くの方が厳しい生活を強いられており、復旧・復興には長い時間と継続的な支援が必要です。
しかし、支援の方法は決して現地に行くことが全てではありません。ボランティア活動に参加することはもちろん、被災地に関心を持ち続けること、現地のものを購入すること、観光を通じて地域経済を活発にすることも大切な支援の一つです。より多くの方に能登の現状を知ってもらい、それぞれの形で支援を継続することがとても重要だと思います。
今回の活動にあたり、増川さんを始めとした後方支援の皆様、受け入れて下さった民間ボランティアセンターおらっちゃ七尾の皆様、崖さんを始めとした大谷派災害支援チーム輪島の皆様に心より感謝申し上げます。非常に有意義な時間を過ごせたことを、メンバーを代表して感謝いたします。そして何より、能登地方の1日でも早く復興することを一同心より願っております。






























